チェーンブロックや油圧ジャッキを使って生垣を自分で抜根
目次
こんにちは、私は3年ほど前に、65歳定年で職場をリタイヤしたDIY好きのじじいで ”たか爺” と申します。
最近、訳あって生垣の木を20本ほど抜く必要が生じたので、自分で抜根しました。
今日は、その生垣(貝塚伊吹と金木犀)を抜根するために、私がやった方法と反省点などをご紹介したいと思います。
❶チェーンブロックを使って抜根した方法と、
❷油圧ジャッキで抜根した方法
を紹介し、そして最後に、
❸手掘り(道具無し)で抜根する方法も述べておりますのでご参考に。
生垣を抜根した理由
つい最近、自宅の庭の一角ににカーポートを建てようとしたところ、敷地境界付近に植えてあった生垣が邪魔になったので撤去することになりました。
その生垣は30年ほど前に植えた貝塚伊吹で、幹の直径が約7cm、幹回りが25cm~28cmのものが約30cm間隔で15本も植えてあり、業者に撤去作業の見積もりを依頼したら7万5千円と提示されました。
更には、その横に金木犀の生垣が11本あってこれも撤去する必要があって、合わせると10万円以上もの高額になることが推測された。業者では、ユンボやユニック車などを使って抜根するそうです。
私は3年前から年金暮らしで年金受給額も少なく経済的にあまり余裕が無いので、何とか自分で「抜根」しようと考えました。
実は今年の5月に、チェーンブロックと三又を使って桜の木を吊り上げて移植した経験があり、(下記の写真)
その時と同様にチェーンブロック等を使えば何とか出来るのではないかと思い、今回は自分で抜根してみることにしました。
木が欲しい時には植えて、要らなくなったら切ったり抜いてしまうなど実に身勝手なことをして、バチが当たりそうです。
したがって、抜根作業の前には塩とお酒でお祓いをしました。
では、その抜根の仕方を具体的にご紹介します。
チェーンブロックの場合
まずはチェーンブロックを使った方法ですが、
吊り上げに使った道具は、1.8mの垂木3本とロープ、軽量のチェーンブロック(250㎏まで)などです。
あとは、枝や幹の切断に使った剪定ばさみ、ノコギリおよび電気ノコギリ(レシプロソー)と、土を掘る「ねじり鎌」、移植ごてなどです。
抜根作業の概略
先に紹介した道具を使って抜根します。
次の写真のように、垂木で三又を組んでこれにチェーンブロックを掛けて引き上げつつ、根っこの周りを掘り、更にまた引っ張って周りを堀る、この繰り返して根っこを引き上げます。
無茶苦茶協力に引き上げれば根っこを引き千切りながら抜いてしまうことができるかもしれませんが、今回使った道具はそんなに強力なチェーンブロックではないので引き上げてテンションをかけながら根っこの周りを掘り、再度チェーンブロックを巻き上げては根の周りを掘り、これの繰り返しで根っこを抜いてしまうという方法です。太くて抜けない根っこはノコギリで切断しました。
今回のサイズの木の場合、抜根作業自体は1本あたり15~20分くらい要したと思います。
三又の組み方
まずは垂木3本をロープで結んで三又を組みます。
組み方は私の過去の記事(https://takajii-cultivation.net/transplant-cherry-trees-using-rafters-and-chain-blocks/)で紹介していますのでご参考に。
この三又にチェーンブロックを掛けて、これで根っこを吊り上げます。
実際の抜根作業(❶チェーンブロックの場合)
抜根する前の生垣(貝塚伊吹)の写真です。(日光の当たり具合で虹のようなものが映り込んでいます)
抜根した貝塚伊吹は15本でした。
まずは、抜根作業をし易くするために、邪魔な枝を切り落とし裸にします。(とりあえず3本ほど)
そして、地上部の30~40cmほどを残して幹の上部をノコギリなどで切断し、残した根っこの上に三又とチェーンブロックを組みます。
この時、三又の足が滑って広がらないようにしっかり固定します。(ここは重要です)
(もし固定するものが無かったら、3つの足の最下部をロープなどで結ぶ方法もあります)
チェーンブロックのチェーンを幹に2回ほど回して、先端の吊り金具をチェーンに引掛けます。
(本当はスリングベルトなどを幹に撒いてそれに吊り金具を掛けるのですが、私は持っていないので少しズボラしました)
チェーンブロックを上がるところまで巻き上げ、しっかりテンションをかけながら、ねじり鎌などで根元の土を除去します。
土などをある程度除去出来たら、更にチェーンブロックを巻き上げ、根っこを引き上げます。
この木は30年ほど前に植えていたので、根がかなり横方向に伸びており、引き上げることが出来ないような長い太い根っこは出来るだけその先の方で切断しました。
以下の写真は抜根した根っこです。
金木犀も同様に抜根
金木犀の場合も、同様に行いました。抜根前はこんな感じで、全部で11本ありました。
次の写真は既に手前の3本ほどを抜根済みです。
まずは、幹の下部40cmほどを残して切断します。
その真上に三又とチェーンブロックを組み、テンションをかけて吊り上げながら根元を掘り上げます。
更にチェーンブロックを巻き上げ、抜けない長い根っこは生木用のノコギリなどで切断して抜根しました。
❷油圧ジャッキの方が余裕でやり易い
チェーンブロックは普通の人は持っていないと思います。
しかし、車を所有している人はタイヤ交換などで使うジャッキを持っていますよね。
私は2tの油圧ジャッキを持っていたので、これを使って約30本の貝塚伊吹を抜根しました。
車に付属しているパンタグラフジャッキでは、持ち上げる力が弱く少し無理があるかもしれません。
やり方は簡単で、下図のように長さ1.5mの単管を1mのチェーンで木の幹に巻いておき、単管の一方の端を支点としてブロックなどの固いものの上に載せ、他方の端をジャッキで持ち上げるという方法です。
写真を撮っていなかったのでイラスト図で描いてみました。
2tの油圧ジャッキはかなり強力で、ブチブチと根が切れる音をたてながら持ち上げて抜根できました。
この時、チェーンを幹にしっかり縛っていないと滑って木が上がってこないので注意が必要です。
ジャッキをかける位置は木の幹にできるだけ近い位置がベターで、事前にジャッキの置く場所の根っこを除去しておかないと根っこを踏む形になる。
ただ、ジャッキで引き上げても太い根っこは簡単には持ち上がらず、仕方がないので少しノコギリで切りました。
単管は直径48mmで肉厚のある1.5m物が千円ほどで、金属チェーンは切り売りで1m数百円のものを買ってきて使いました。
2021年に250㎏までのチェーンブロックを使って抜根しましたが、持ち上げる力が少し頼りなかったので2022年には、この2t油圧ジャッキを使う方法も採用し、こちらの方が比較的楽に作業が出来ることが分かりました。
ただし、注意点として、ジャッキを上げていくと単管とジャッキの頭の位置がずれていくので、外れないように番線などで縛っておいた方が無難です。
私としては油圧ジャッキを使う方法がお勧めですが十分に安全を確認しながら、怪我をしないよう、自己責任でお願いします。
今回、チェーンブロック(240㎏)や油圧ジャッキ(2t)を使って抜根しましたが、比較するとやはり余裕のある油圧ジャッキの方が楽に作業できました。
もっと太い樹木ならチェーンブロック(240㎏)では厳しいかもしれません。
最後は、❸道具なしでも抜根は可能
チェーンブロックも油圧ジャッキもない場合は、大変ですが人力のみでも抜根は可能です。
やり方は、幹の周りの土を掘って根を掘り出します。
長い根っこは出来るだけ幹から離れたところでノコギリを使って根っこを切ります。
そして、作業がし易いように木の幹は残しながら枝だけを切り落とし、できるだけ幹の上の方を持って木を倒します。
まだ切れていない根っこが見えてきたらこれを切ったりしているうちに木が倒れました。
我が家の地面の場合、30cmも掘れば砕石混じりの固い地盤なのでそれより下に根はほとんど行かず、四方八方に根が広がって伸びていました。
ちょっと時間がかかりましたが、何とか道具なしでも抜根することができました。
抜根作業を終えて感じたこと
この作業を行なったのは7月中頃の大変暑い時期でしたが、暑い時期は避けるべきでした。
早朝と夕方の比較的涼しい時間帯(29℃以下)に毎日3時間ほど作業しました。
家内と2人がかりで、1日に4~5本くらいの抜根を目標にし、早朝は根っこの吊り上げ作業をし、夕方には抜いた根っこや枝や幹を細かく裁断するという段取りで行いました。
全部で26本の抜根と剪定くずの処分に、休養日(雨の日)も入れて2人で1週間余りの日数がかかりました。
作業したのが非常に暑い時期だったので汗がボトボト流れ、口はショッパイし、汗が目に入って目が痛いことも時々ありました。
また、疲れすぎたせいか一時は食欲も減退し、そのお陰で体重が少し減りました。
急がないのであれば、あまり暑い時期を避け、春や秋など涼しい時にやった方がよかったのかなと、反省しています。
※2回目に油圧ジャッキを使ってやった時は、秋の涼しい時期に行い、やりやすかったです。
剪定くずの処分について、
私の住んでいる町の場合、剪定くずは町の処分場に持って行ったら無料で処分してくれるので、そのまま車に積み、細かい剪定くずはごみ袋などに詰めて持って行きました。
私の車は、かの有名なプリウスミサイルですが、1回に抜根した木を6本分くらいは積めたので数回に分けて持って行って無料で処分してもらい、今回の抜根に要した費用は車のガソリン代くらいでした。
今回の作業に使った道具数点の広告を貼っておきますので良かったらご参考に。
最後までお読みいただき有難うございました。
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