近所の神社にサギの集団繁殖地があり、給餌場面に遭遇

2022年7月14日

石川県に住んでいる動物好きの”たか爺”です。
私は3年ほど前に定年で会社を退職し、その後は身体が錆びつかない為に、ほぼ毎日近所の田んぼ道を1時間ほどウオーキング(散歩)をしています。

今年の6月頃、その散歩の途中で、近所の神社の松の木にサギのコロニー(集団繁殖地)があることに初めて気付きました。
そのサギの給餌場面に何度か遭遇したことでサギに大変興味を持ち、ネットでサギについていろいろ調べてみた。

今日は、サギの巣で親鳥が雛鳥に給餌する様子や、調査して知ったサギの生態などについて記事にしてみました。

巣で親鳥の餌を待つサギの雛 (Photo ACより引用)
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サギのコロニーを発見

私が散歩を始めてから今年で3年目になりますが、時々そのルートを変えたりして、今回初めて神社の横を通った時でした。
「グワーッ、グワーッ、グワーッ」という大きな鳴き声が頭上から聞こえてきたのです。
上を見上げると、白っぽい鳥が松の木の上に巣をつくり、頻繁に親鳥が餌を運んで来ては雛鳥に与えていました。

サギが営巣している神社の松の木(2本)

この木は高さが20m以上はあると思いますが、親鳥が餌を与える時の雛鳥の騒がしい鳴き声「グワーッ、グワーッ、グワーッ」が聞こえたのでした。
この神社にはサギが巣を作っている大きな松の木が2本あり、白いサギが殆んどですが灰色のアオサギもおり、白っぽい鳥の巣を数えると全部で20個くらいの巣が確認出来ました。この2本の松以外にも高い木はありますがそちらに巣は無いようでした。

次の写真は6月25日にスマホで撮ったもので、雛は小さくてちょっとわかり難いですが、写真を拡大すると白い雛鳥がハッキリと見えます。
普通は1つの巣に雛が3~4羽くらい孵るそうなので、写真の矢印部分に巣が4~5個ほど見えていますが、この写真の範囲だけでも12~15羽ほど育っている筈です。

 

私は木の下から覗いており望遠レンズも持っていないので撮れませんでしたが、巣は次の写真のような感じになっているようです。
この写真は雛鳥がかなり大きく育っているみたいですが、無邪気で大変かわいくて、見ているだけで癒されますよね。

サギの巣(Photo ACより引用)

来年はスマホに望遠レンズを付けてこんな写真を撮りたいと考え、望遠レンズの品定めを通販サイトで検討しているところです。

この神社の2本の松に20個くらい営巣しているので、全部で60~80羽くらいいるのでしょうか。
6月~8月までは、この木の下を通るたびに「グワッ、グワッ、グワッ」という餌を要求する雛鳥の鳴き声が聞こえていました。
親鳥が雛鳥に餌を与えるところは実に微笑ましいですよね。

私は給餌場面を動画に撮ることが出来なかったのですが、同じようなYouTube動画を見つけましたので2つほどURLを貼っておきますので良かったら見てください。

Mother egret feeding her babies II 母鷺鷥反芻小鷺 2013 – YouTube

Grey Heron Feeding Baby Chicks アオサギの給餌 – YouTube

今回私が見つけたのは小さいコロニーでしたが、大きいコロニーなら1,000~2,000羽くらいのサギがいるところもあるようです。
私が住んでいる石川県では、犀川と伏見川の合流点(金沢市高畑付近)にもサギコロニーがあり、以下の写真で1,900羽ほどいるそうです。
(中日新聞の、2021年8月18日 の記事より引用)

中日新聞、2021年8月18日 記事より引用

サギの生態

美しい白鷺などサギ類は松や杉や竹などの木の上に,木枝や草などを用いて皿型の巣をつくり産卵するそうです。
1つがいが単独で繁殖するものと,いくつかの種が集まって集団繁殖(コロニーと呼ぶ)したりねぐらを形成するものがあり、1本の木に数十もの巣がかけられることもあります。
産卵時期は種によって多少異なっているが,4月から7月で、抱卵期間は3週間から4週間,その後巣立つまでに1か月から2か月を要するそうです。
サギ類は,一般に,浅い水辺で歩いたり待ち伏せたりしながら小魚や両生類、爬虫類などの小動物を採食し、田んぼや川などで採取しているのがよく見られます。
サギ類には首や足が長いアオサギやシラサギ類(ダイサギ,チュウサギ,コサギ)と,それらが比較的短いゴイサギやササゴイ,アマサギなどがある。

チュウサギは日本に4月頃渡来する夏鳥で冬には南方に渡去します。コサギ,アオサギなどは1年中日本に生息する留鳥で,日本では九州より南の地方なら越冬するそうですが、それ以外の地では東南アジアなど南方へ渡っていき、翌年の4月頃にまた渡来します。

親鳥が雛に給餌

6月から8月頃は、卵から孵った雛に親鳥が頻繁に餌やりをしていました。
田んぼや川などでカエルや小魚などの餌を飲み込んだ親鳥が巣に帰ってくると、食欲旺盛な雛が親鳥のくちばしを突っついて催促します。
すると、親鳥は飲み込んできたたくさんの餌を何度かに分けて吐き出し、それを雛が我先にと取り合いをしながら食べます。
私が見たコロニーでは、かなり距離が離れているのでよく見えないが、雛が激しく「グワッ、グワッ、グワッ」と鳴きながら親鳥に催促しては食べているのがわかりました。
親鳥が全て餌を吐いてしまうとすぐにまた餌取りに飛び立ちます。
巣が沢山あると、親鳥が次々と巣に餌を持ち帰ってきては「グワッ、グワッ、グワッ」と雛が、結構騒がしいですがなぜか微笑ましいです。

松の木の下にはたくさんのサギの糞や木の枝などの巣材の一部が落ちており、ちょっと汚い感じでした。
毎年たくさんのサギが繁殖しているコロニーでは、たくさんの糞害の為に竹や松などの木が枯れているところもあるそうです。

親鳥の餌取り

巣の近くには田んぼや水路があるので、親鳥たちはそこに飛んで行ってカエルや小魚を突いて捕食します。
下の写真は、餌を採取しているコサギとチュウサギとみられます。(白いサギ)

6月29日、餌を採取する親鳥たち

この辺は殆んど田んぼなので、あちこちの田んぼで白いサギが餌取をしていて、中はが灰色のアオサギもいました。
時々飛び立っては別の場所へ移動していました。
喉元が一杯になったら雛のもとに帰って行くのでしょうか。
飛んでいる時に時々、グワーッと大きな声で鳴いているサギもいました。
尚、サギはかなり警戒心が強く、地上に降りているサギに20mくらいまで近づくと飛び立って逃げていきます。
サギ達にストレスなどを与えない為にもあまり近づかないようにしようと思いました。

巣立ちの練習

7月14日になると、雛鳥がかなり大きくなり、羽ばたきの練習をしていました。
親鳥に比べてちょっと小さいですが一人前のサギの格好をしており、いよいよ巣立ちの日が近いのでしょうか。
次の写真は矢印のところに、時々羽根を広げたりして雛鳥が羽ばたく練習をしていました。

7月14日、巣立ちの練習中の雛鳥

時々、飛び立つ者もおり、上空を旋回してはすぐに巣に戻っていました。
ある時、神社の境内に小さ目のサギが1羽歩いていましたが、飛べずに降りてきた雛鳥でしょうか。

近寄ると怖がるし、元気そうだったのでそのまま自然に任せておきました。

若鳥の餌とり

それまでは親鳥に餌をもらっていた雛鳥も、巣立ったら今度は自分で餌を採取しなければなりません。
次の写真は、大きいサギと小さ目のサギが集団でエサ取りをしているようです。
親鳥が巣だって間のない雛に餌の取り方を教えているのでしょうか。

集団で餌取をしているサギもいますが、ひとり寂しく餌探しをしているサギもいました。
次の写真は、稲刈りも終わった秋の田んぼで、1羽の白鷺が一生懸命にエサを探しているようです。

南方に渡っていくサギ

私の住んでいる石川県では冬を越せず、11月頃には南の地方へ渡っていくようです。
10月後半から11月にもなると、ほとんどサギを見かけなくなりました。

11月4日、いつも散歩している田んぼ道でサギを探し回っていたら、代掻きをしているトラクターの傍でエサを探しているサギを見つけましたが、そこ以外にサギを見ることはありませんでした。
稲刈りが終わったこの時期に代掻きは珍しいと思いますが、代掻きで出現した小動物を食べているようで、時々何かを突っついていました。
もう、ほとんどのサギは南方へ渡って行ってしまったのでしょうか、夏場にはたくさんいたのに寂しくなりました。

最後に

この投稿を書くに当たっては、いろいろなサイトを参考にさせていただきました。
コロニーの保護の必要性について書かれた以下のサイトも読ませていただきました。
糞害の問題もありますが、保護について興味のある方は以下のサイトをお読みください。
人間とサギ達の共生は難しいのでしょうか。

サギ類の集団繁殖地と集団ねぐらの現状と動向

【2022.4.13追記】
今年もそろそろサギが営巣を始めているかなと、約5ヶ月ぶりにこの神社へ観察に行ったら、何とあの松の木が根っこから伐採されて2本とも無くなっていました。やはり糞害で困っていたのでしょうか? 観察用に望遠レンズも買ったのに残念です。また別の場所でサギの巣を探して観察したいと思います。

長々と書きましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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