単管パイプで長持ちする自転車置き場を作ってみた

2024年12月8日

こんにちは、DIY好きの たか爺です。

10年ほど前にイレクターパイプで自転車小屋を自作したのですが、あちこち腐食して強度的に問題を感じてきたのでそろそろ建て直しを検討していました。
私は最近、丈夫そうな単管パイプに興味を持ち、サイズや強度、対腐食性、耐用年数などについて調べてみました。

単管パイプとは、外径Φ48.6mmで肉厚が1.8mmあって引張強さ・曲強さが十分で、鉄管ですが亜鉛メッキが施されているので腐食にも強いとされ雨曝しの屋外でも使われています。
AIに「単管パイプの耐用年数」と入力したら、「亜鉛メッキされているので20年を超えるが使用環境によって寿命は異なる」との回答を得ました。

私はたくさんの単管パイプを使った動画を参考にして、出来るだけ安価で頑丈な自転車置き場を作り直したいと計画し実行しました。

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イレクターパイプで作った古い自転車小屋は腐食が進む

10年ほど前に、骨組みにイレクターパイプを使って自作した自転車小屋は以下の写真です。

直径28mmのイレクターパイプなのでかなり細いヒョロヒョロした感じでしたが、柱4本のうち2本を隣の物置の壁に固定しているので案外しっかりしていました。冬には雪が20㎝位積もったこともありましたがすぐに雪下ろしをして無事でした。
しかし、10年も経つと次の写真のように、あちこちのジョイント付近が内部から腐食して、パイプにヒビが入ってきました。

たぶん、接続部分の隙間から水分が入って長い年月の間に腐食に至ったのだろうと思われます。
腐食がかなり酷くなってきたので、丈夫でもっと長持ちする自転車小屋に作り替えようと考えました。

今回作り替える自転車置き場は、直径48.6mmの単管パイプを使うので前出の完成予想図のように、割とどっしりとした感じになる計画です。
単管パイプには元々亜鉛メッキが施してあるので元々腐食に強いのですが、その上から塗装をしてさらに腐食に強くすることで、20年は持って欲しいと考えています。

単管パイプの自転車置き場の構想・構造

大まかに自転車置き場の製作計画を述べますと、
まず、単管パイプを使って以下の図のような、上部(屋根)に傾斜のある骨組みを作ります。

この骨組みは他の方も似たようなものを作っておられましたが、私の違う所は、上に載せる屋根部の前から後ろへ渡す垂木の真ん中あたりに支えの単管パイプを横向きに1本入れたことです(黄色い部分)。これは雪が積もった時に2mの垂木だけでは厳しいと考え単管の支えを入れたものです。そのために青色部分の単管2本も必要だった訳です。

見栄えを考えて、単管の接続には安価なクランプを使わず、以下は一例ですがこのようなジョイント類を使いました。

屋根部は垂木と野縁で以下のような格子を組み、これにポリカーボネート波板を貼り、予め地上で作っておきます。

垂木(縦方向)は単管との重なりを避けて最大間隔は600弱ですが、積雪時を考えて母屋(もや、横方向)の間隔は446mmと小さめにしています。(一般的に強風多雪地域では450mm以下と言われています)
また、波板の軒先の出幅は強風地域では50mm以下といわれているのでこれに合わせました。
屋根の傾斜は2420mmで100mmほどの落差なのであまりなく、4枚の波板の重ね幅は1か所当たり155mmです。もし雨漏りがする場合は重なり部分にコーキングをすればよいかと考えています。

 

この屋根部を、先に作った骨組みの上に載せてサドルで固定します。

支柱4本のうち、3本をコンクリート基礎で固め、1本はアンカーボルトでコンクリート土間に固定します。
支柱4本が立っているだけで補強は全く無いですが、隣の物置にくっつけて建て、支柱4本のうち2本を物置の壁に固定するので全然グラつかないと思います。
もし、出来上がってからグラつくようなら安く上げるために、追加で支柱間にワイヤーの筋交いを張ればいいと考えています。(結果的にグラつかず、しっかりしていたので補強はしていません)

実際の製作手順は

材料の調達

パワーコメリ(ホームセンター)にて1tトラックを借りて材料を調達してきました。
使用した材料の明細は最後に提示しますが、約4mの垂木などが11本あったりして私の乗用車には積めませんので。
(
実は、約3mの垂木を求める筈が間違って4mの垂木を買ってしまったのでした。3mでも乗用車には積めませんでした)

単管パイプは、出来るだけ売っている2000mのものをそのまま切らずに使うように設計し、支柱の4本だけは寸法を指定して店で切断してもらいました。(1カット50円でした)
尚、1(黄色の部分)だけは実際に組み立てながら長さを現物合わせで測って切る必要があったので、以下のパイプカッターを使って自分で切断しました。

単管の腐食対策を

まずは持ち帰ったら単管の切断面のバリを取り(殆ど無かったが)、両端部付近だけをローバル(亜鉛スプレー)で防錆処理しました。

防錆処理が乾いたら、単管そのままでは殺風景なので刷毛でアイボリー色の塗装をしました。
これをすることで更なる防錆対策にもなります。
アイボリー色にしたのは隣にある既設の物置に似た色という理由であり、環境汚染を考慮して水性を選びました。
塗装の前には塗料が乗りやすいように脱脂の目的で、単管にパーツクリーナーを吹きかけてウエスで拭き取りました。

ジョイント類もパーツクリーナーで脱脂してから刷毛で塗装しました。塗料の乾燥には2時間ほどかかりました。

基礎の準備

次に、平面図より単管の基礎の位置を決定しました。


隣の既設物置を基準に寸法を測って4本の柱の位置を決めた。
右奥の柱位置はコンクリート土間ですが他の3か所はブロック基礎としました。
その3か所に穴を掘って砕石を少量入れて突いて固めた上にブロックを置き、同じレベルになるように空モルタルを入れて水平高さも合わせた。

ブロックに単管パイプを差し込みながら、単管パイプとジョイント類で骨組みを組み立てて、ブロックの穴にモルタルを流し込みました。
この時、モルタル内の気泡を抜くために細い杭棒で突きました。
その後、ブロック基礎の周りもモルタルを流し込んで固めました。

このようにして骨組みが完成しました。

屋根部の製作手順

次に、屋根部の製作にかかりますが、まずは垂木と母屋を、先の屋根の寸法図にあわせて電動のこぎりで切断しました。(記事下に広告を貼りました)
垂木は45mm×45mm、母屋には30mm×40mmを使いました。
そして、単管と同じアイボリー色に刷毛で塗装して乾かしました。腐食防止の意味もあります。

塗料が乾いたら、これらを格子状に組みつけます。
組立には充電式のドリルドライバーを使いました。(記事下に広告貼りました)
流石に65mmのコースレッドをドライバーを使って人力でねじ込むのは無理なので。
私は時々DIYで充電ドライバーを使うので購入して持っていますが、一時的に借りるならパワーコメリでも有料で貸してくれるそうです。

さらに、この格子の上にポリカ波板を貼っていきます。
因みに、ポリカ波板の耐用年数は10年ほどなので波板が交換しやすいようにビス止めで貼りました。
(釘だと抜くのが大変ですが、ビスなら解体も電動ドライバーで簡単にできます)
この時も100本あまりのビス止め作業があり、下穴開けやビス止めにはやはり電動ドライバーが重宝しました。
1
台でいちいちドリル刃とビットの付け替えは大変で、贅沢かもしれませんが2台持ちは便利でした。

波板の上に乗るときは、波板を傷めないようにコンパネ板を敷いてこれに乗って作業しました。
YouTube動画を見ていると、ほとんどの方は垂木を骨組みに載せて固定し、屋根の上に載って母屋や波板張り作業をやっていましたが、勾配が小さいとはいえ転落の危険性を感じます。私は土間で屋根部を組み立て、出来た屋根部を骨組みに載せるという手順で行いました。
因みに、私が製作した屋根部の重量は、計算上は2530kgくらいなので持ち上げることが出来るから可能だったのでしょうが。(赤松の比重0.52として,垂木等の縦××長さ×本数に比重をかけて重さを求めて持ち上げることが可能であると判断しました)

屋根部を骨組みに載せて固定する

製作した屋根部を、先に作った骨組みの上に載せます。
屋根部を骨組みの頂上部に立てかけて、斜めに押し上げながら載せていきました。

載せ終わったら骨組みの下側から、骨組みの単管パイプと屋根部の垂木をサドル10個を使ってビス止めします。
あとでサドルも塗装しておきます。

雨樋の取り付け、鼻隠しを付けて完成

屋根はうしろ側に傾斜しているので、屋根のうしろの最下部に雨樋も設置しました。
軒樋は2mほどなので支持金具3ケを垂木に、軒樋の勾配を確認しながらビスで固定しました。

前側には垂木が見えないように鼻隠しの板を取り付け、そこに以前から設置していたセンサーライトも付けました。

以上で自転車置き場の完成です。(拡張した部分の土間のコンクリ打ちは疲れたので後日とします)

かかった費用は?

2.1m、奥行き2.2m、高さ約2mの単管パイプで作った自転車置き場の総材料費は、私の場合は約53千円でした。
当初の計画では4万円くらいの予定でしたが、こまごましたものやビス類、雨樋や塗料などもあり少し予算オーバーとなりました。
YouTube動画に投稿した方が部材の価格も表示されていましたが、24年前に比べて部材がかなり値上がりしていてびっくりしました。
ご参考までに、今回私が購入した部材のリストと価格なども提示しておきます。(価格は変動しますし、店舗によっても変わりますので)

10年前から「自転車置き場」と呼んでいますが今では自転車は無くなり、洗濯物や玉ねぎなどを干したり、ご飯を食べたりバーベキューをしたりと多目的に使っています。
これで10年以上は安心して利用できそうです。たぶん私より長持ちするでしょう。
DIY
に興味のある方、よかったらあなたも単管で作ってみたらどうですか?
計画を練るのも、また実際に作るのも楽しいですよ。

最後までお読みいただき有難うございました。

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