実際の電気代を計測して効果的な節電、地球温暖化防止対策

2022年3月19日

こんにちは、地球温暖化やその影響などに関心を持っているたか爺です。
地球温暖化はCO2など温室効果ガスの排出が原因であり、温室効果ガスの排出量がこのまま増え続ければ更に温暖化が進み、地球の自然環境は大きく損なわれることになりかねない、といわれています。

その具体的な影響としては海面上昇、嵐や大雨などの異常気象が増えたりなど、ご存知の方もあると思いますが、地球環境を守る活動をしているWWFジャパンのホームページに以下のように記載されています。

地球温暖化は、気温を上昇させるだけでなく地球全体の気候を大きく変える「気候変動」を引き起こします。既に世界各地では、自然環境や人の暮らしに、そのさまざまな影響や被害が現れ始めており、その深刻さから近年は「気候危機」という言葉も使われるようになりました。こうした問題は、温暖化への対策を十分に行なわない場合、さらに重大化し、取り返しのつかない被害をもたらす危険性が指摘されています。
(WWFジャパンのホームページより引用

 

今日は、地球温暖化防止の一環として節電しようとした場合に、何をどうすれば効果的な節電が出来るのかについて、自分なりに検討して実践したことを綴りました。

皆さんはもうご存知かと思いますが、電気の使用と地球温暖化の関係を簡単に説明しておきます。
電気を発電する方法は、火力発電、水力発電、原子力発電、太陽光発電、風力発電、地熱発電などなどいろいろあり、この内火力発電は発電
時にCO2ガスが発生し、他の発電方法はCO2ガスを発生しません。しかし、どの発電方法においても、原料の採掘や発電所の建設などでCO2ガスが排出します。


 発電方法とCO2排出量(中国電力のホームページより)
だから電気を使うことはCO2ガスを排出していることになるわけですが、今後はCO2ガスの排出が少ない発電方法にシフトしていく筈です。

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節電が地球温暖化防止に

節電は地球温暖化防止の1つの手段ですが、節電することは電気代の節約になり家計の助けにもなるので取り組みやすいのではないでしょうか。
皆さんも毎日、家庭や職場でいろんな電化製品を使っていると思いますが、個々の電化製品が実際にどれだけの電気を消費し、どれだけの電気代がかかっているのかご存知ですか?

節電しようと考えた場合には、それぞれの電気器具の使用時間と単位時間当たりの電気消費量が分かれば、電力消費量の大きいものの対策を考えれば効果的に節電できると思いませんか?
もっとも、効果的でなくても、たとえ小さな節電であっても無駄な電気は節電するべきだとは思いますが。

尚、電気代やCO2排出量は電力消費量に一定の係数をかけて求めることが出来るわけで、従って電気代や電力消費量を減らすことはCO2排出量を減らすことと同じことになります。

効果的な節電をするために

各家庭で使っている電化製品としては、テレビやパソコン、暖冷房器具、照明器具、冷蔵庫、洗濯機、調理家電、掃除機、空気清浄機、ドライヤー、シェーバー、スマホ等など、他にも沢山ありますよね。

毎月の1ヶ月分の電気料金は電力会社の請求金額を見ればわかりますが、それは1ヶ月間にいろんな電気器具にかかった合計の電気代(電力量料金)であって、電気器具によっては消費電力や稼働時間も違うので実際にどの電気器具にどれだけの電気代がかかっていたのかまで把握している人は少ないと思います。

電気代の内訳は、従量電灯プランの電気代=基本料金+電力量料金±燃料調整費+再エネ賦課金 となっており、電力量料金以外の料金などもありますが、節電対策を考える場合には電力量料金だけを考えれば良いと思います。

今、節電をしようと考えた時に、個々の電気器具がどれくらいの電気を消費しているのか、又は電気代がどれくらいかかっているのかを知っていた方が効果的な節電をすることが出来ると思います。
即ち、電力消費量(又は電気代)の大きいものを節電すればその効果も大きい筈です。

やみくもに節電しても節電そのものは出来ると思いますが、節電量は思ったほどではない可能性があります。

私が以前勤めていた会社でISO14001の取り組みをした時に、「節電目標」を立てる際には各部署のどの機器がどれだけの電力消費量があるのかを調査し、それを元に削減計画を立てては取り組んでいた記憶があります。

家庭でも同じようなことで、実消費電力の分かった電気器具を1日に何時間くらい使用し、それで全体の何%くらいの割合を占めているのかを知れば効果的な節電をすることが可能になる筈です。
即ち、その電気器具の稼働をいくら控えればどれだけの節電になるのかが分かります。

そのためには、まず電気器具ごとの消費電力と大凡の稼働時間を調べてまとめる必要があります。

消費電力量の調査

各電気器具の消費電力量を知るには、各器具の単位時間当たりの消費電力と実際の稼働時間を知る必要があります。
電気製品にはその取説に「定格消費電力」または「消費電力」が記載されていますが、稼働中に一定の電気を消費する器具については稼働時間が分かれば計算だけで消費電力量を求めることが可能です。

消費電力が一定の機器の場合

常に定格消費電力で稼働する機器については計測する必要も無く、消費電力(w)に稼働時間(h)を掛けることで電力量が出せます。
これをkwhに換算するために1000で割って、それに電力単価を掛ければ電気料金がでます。
電気料金(円)=消費電力(W)×稼働時間(h)÷1000×電力単価(円/kwh)

例えば、消費電力が170wのテレビを1日に1時間見た場合、1kwh当たりの電力単価が21円/kwhだとすると、
170w×1時間÷1000×21円/Kw=3.57円/時間 となります。

消費電力が変化する機器の場合

しかし、運転中に消費電力が変化する(例えばON-OFFを繰り返す)機器や、省エネ運転などで実際の消費電力が分からない機器などは実際に消費電力を計測しないと分かりません。

そこで考えたのが、「ワットモニター」とか「エコチェッカー」などと称する、電気器具の電気消費量などを計測する機器を用いる方法で、個別の電気器具の実際の単位時間当たりの電気消費量を計測することが出来ます。
私が購入して使ったのはサンワサプライ製のワットモニターです。
サンワサプライ製を選んだのは、私が子供のころからテスターなどを製造販売しているメーカーで、電子計測機器のメーカーとして信頼できると思ったからです。

これは、コンセントのついている1,500Wまでの電気器具なら消費電力を測ることが出来るというものです。
※ただし、調理器具、エアコン、洗濯機などは測定できない。
これを使って、実際に各電気器具を作動させて消費電力を測ります。測定は念のために1時間ほど継続して行いました。

先ほど計算で求めた消費電力170wのテレビは省エネ設定をしていたので実際の計測値は2.1円/時間という結果でした。
カタログの消費電力から計算で求めた電気料金は3.57円/時間 でしたので約59%の省エネ運転をしていることがわかります。

計算結果と実測値の比較

省エネ設定などで消費電力が分からなかったり、消費電力が一定で無いような機器の場合には測定するしかないので計測してみました。

我が家で使っている電気器具の1時間当たりの電気代などを以下の表にまとめてみました。(一例です)

電気器具名 定格消費電(w) 計算上の電力   料金(円/hr) 実際に計測した       電気代(円/hr) 電気代円(稼働時間/日)    備考
液晶テレビ45型 170 3.57 2.1(省エネ運転) 10.5(5hr) 0.16 待機電力(円/日)
石油ファンヒータ- 650(点火)/26 0.54 0.26 2.08(冬期8hr) 0.40 待機電力(円/日)
扇風機(DCモータ) 17 0.36 0.18 2.2(夏期12hr) 0.4 待機電力(円/日)
冷蔵庫(540L) 210kwh/年、(4410円/年) 0.5/hr  0.5(カタログデータ) 12(24hr) 期間消費電力から計算
エアコン 1680kwh/年(35200円/年) 4.0/hr    48(夏冬12hr) 期間消費電力から計算
ノートパソコン(17) 90・MAX 1.9(Max) 0.28(動画再生)

1.1(4hr)

0.1(待機) 3.7(スリープ)
空気清浄機 54 1.13 0.06 1.4(24hr) 0.17 待機電力(円/日)
LEDシーリングライト 55 1.15 ?(省エネ運転) ?(6hr)

尚、エアコンや洗濯機などは測定できないと「取説」に記載されていたので測っていません。

コンセントの無いLEDシーリングライトや電気料金の高いと思われるエアコンなどは測定することが出来ず、他にも電子レンジ、掃除機やドライヤーなどもありますが、いずれも使用時間がごく短時間なので割愛しました。
尚、冷蔵庫とエアコンは期間消費電力という数字がありまして、これは年間の消費電力なのでこれから電気代を算出しました。

1日当たりの電気代で見てみると、上記の表で見る限りはエアコン、冷蔵庫、テレビが非常に大きいことが分かりました。
どういう訳か、消費電力が一定の筈の扇風機や空気清浄機でも計算結果と実測値で2倍ほどの差があったのには驚きました。ちょっと疑問が残ります。

実際に行っている節電施策

我が家では節電施策として以下のようなことを行なっています。

エアコン

エアコンは季節ものではありますが、相当大きな電気を消費していると予想されるので、我が家では部屋の断熱効果を向上させる為に内窓を取付けて二重窓にし、カーテンで夏は日照を遮るほか、冷房の冷気が逃げるのを防ぎ、冬は室内の暖気を閉じ込めたりしています。
あとはフィルターの掃除をこまめにし、冷暖房の設定温度を控えめに(冬期20℃、夏期28℃)設定することも既に以前から取り組んでいます。
私は暑がりであり寒がりでもあるので厳しいですが、冬は暖かい毛布を使ったり出来るだけ厚着をしたりして工夫しています。

冷蔵庫

冷蔵庫は24時間稼働しているので影響が大きいと思われるが、電源を切って稼働時間を減らすわけにはいかないので省エネに設定しています。
また、物の出し入れは扉を開けたら素早く短時間で行うようにしていますし、熱いものは冷ましてから入れるようにしています。

テレビ

大画面のテレビほど消費電力が大きいので、45インチで我慢しています。
今までは特に節電など気にせずに、あまり見たい番組でなくても何気なく見ていたりしていました。省エネに設定されているとは言え、今回の計測で45インチでも消費電力がかなり大きいことが分かったので、今後はどうしても見たい番組以外は見ないようにするつもりです。
買い替えの際には出来る限り省エネタイプで画面サイズの小さいものも検討する必要があるのかと思っています。

エコキュート

我が家は夜間電力を契約して夜中にエコキュートで湯を沸かしています。
湯舟にお湯を張り込む場合は少な目の湯量とし、湯を張ったら早めに家族全員が入るようにし、シャワーは短時間で済ませるなど、無駄のないようにしています。

照明器具

我が家の照明器具は数年ほど前にすべてLED照明に交換しており、消費電力が非常に少なくなっております。
明るさの調整できる器具はほどほどの明るさに絞っていますし、必要のない照明はこまめに消すようにしている。

その他の機器

炊飯器は炊いたら保温は止めてご飯を食べる時にレンジで温めています。
その他にも沢山の電気器具がありますが、いずれも必要最小限の時間で使い、また必要のない器具は小さな消費電力であってもこまめに電源を切るなど。

最後に

我が家では数年ほど前から電力料金の削減に取り組んでおり、照明器具はすべてLED化し、炊飯器の保温を止めたりなど、先ほどの節電施策を行なっています。

下の棒グラフは我が家の最近2年間の電気使用量の変化を示したものです。(電力会社のマイページからのコピーです)
2019年11月からの1年間と、2020年11月からの1年間を比較したもので、ほとんどの月で昨年に比べて今年の方が削減できている。
(2021年8月のみ増えていて原因がよく分かっていない)
これを見ると冬場がもっとも電気を使用しており、次いで夏場が多いのが分かります。
この高いピークを落としていくのが効果的だとは思いますが、私は寒がりで暑がりなのでここを削減するのはかなり厳しいです。

今後も同じ施策を実施していて更に減っていくとは思えないが、少しでも削減できる方法をもっと検討していきたいと考えています。

今回は節電についての話でしたが、地球温暖化防止の施策は節電だけではなく、自家用車の利用は控えて一度にたくさんの人を運ぶことができる電車やバスを使うことも1つの手段です。電車などは自家用車で移動するよりも、一人当たりの温室効果ガスの排出量を少なく抑えられます。
しかし、公共交通機関の発達していない田舎では利用できないので、買い物などは頻繁に行くのではなく、出来るだけまとめて一度で用事を済ませるなどの工夫をし、出来れば自転車や徒歩で出掛けるなども検討する必要があると思います。

私たち一人ひとりが、子供たちや孫の代、そしてその先の時代も地球環境を守っていくんだという意識を持って地球温暖化防止に取り組んでいく必要があると思います。
既に取り組んでおられる方も多いと思いますが、みんなで協力して地球温暖化を防止しましょう。

長々と書きましたが、最後までお読みいただき有難うございました。

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