テレ朝でも紹介、2035年までにガソリンエンジン車販売禁止!

2021年3月10日

先日(2021年2月24日)、テレビ朝日の「モーニングショー」で世界の電気自動車販売合戦で日本が苦戦しているという内容の放送がありました。
自動車は今日の我々の生活にとって無くてはならない存在であるが、世界で電気自動車(EV)がガソリンエンジン車にとって代わろうとしている中で、技術立国の日本がかなり出遅れているという話を聞いたので、何故遅れているのか大変興味を持ち色々勉強しました。

今日はこの話を掘り下げる為に投稿しました。

これに関連した話で、私は過去に下記の2つの記事を投稿しています。
世界でガソリン車とディーゼル車の販売禁止!? 日本はどうなる?
電気自動車(EV)は本当に環境にやさしいのだろうか?

EVとPHEVとHVの違い

ご存知の方も多いとは思いますが、最初に(EV)電気自動車やHV(ハイブリッド車)などの説明を少し。

EV(電気自動車)とは、積載しているバッテリーに外部から充電しその電気でモーターを駆動して走行するものである。

HV(ハイブリッド車)とは、主にエンジンで走行するが、制動時のエネルギーを回生ブレーキによって電力に変換してそれをバッテリーに蓄え、発進時や加速時にエンジンをアシストするモーターの動力源として使用する。

PHEVは、外部から充電することができるハイブリッド車(HV)であり、基本構造はHVと変わらないが、HVに比べてPHEVは搭載するバッテリーの容量が大きく、EVとして走行可能な距離もHVに比べてPHEVのほうが長い。
また、PHEVは車載バッテリーに家庭用電源などから直接充電できる点が異なります。

日本政府も電動化を推進

経済産業省は、2020年12月に、2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を策定しました。
地球温暖化を防止する為に温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする※ための産業政策を作った訳です。

この戦略は、菅政権が10月に掲げた「2050年カーボンニュートラル」への挑戦を、「経済と環境の好循環」につなげるための産業政策です。
※カーボンニュートラルとは二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量から、森林などによる吸収量を差し引いてゼロを達成することを意味しています。

その具体的な取り組みの1つとして、「遅くとも2030年代半ばまでに、乗用車新車販売で電動車100%を実現できるよう包括的な措置を講じる」とあります。諸外国に比べたら少し遅れているように思いますが・・・

要するに、2035年頃までにガソリンエンジン車の新車販売は出来なくなる、という話です。
このような話は何年も前から言われており、既に世界各国がEV化に向けて舵を切っていました。(EV=電気自動車)

世界のEV車の販売台数は

世界中の自動車メーカーがEV化にシフトしている中、日本の自動車メーカーのEV化があまり進んでいないのをご存知ですか?

2月24日のテレビ朝日「モーニングショー」で紹介されていましたが、日産が14位、トヨタが16位と苦戦しています。

2020年のEV、PEVの世界の販売台数を企業別でみると、

メーカー名(国名) 販売台数
1.テスラ(アメリカ) 352,792台
2.フォルクスワーゲン(ドイツ) 138,290台
3.比亜迪自動車比販売(中国) 126,243台
4.BMW(ドイツ) 116,963台
5.メルセデス・ベンツ(ドイツ) 89,624台
6.上汽通用五菱汽車(中国) 85,692台
7.ルノー(フランス) 83,101台
8.ボルボ(スウェーデン) 80,159台
9.アウディ(ドイツ) 79,430台
10.ヒュンダイ(韓国) 72,969台

14位.日産(日本)47,110台 
17位.トヨタ(日本)38,200台となっており、

この上位10位以内を国別にすると
ドイツ  42万台、
アメリカ 35万台、
中国   21万台、
日本    8万台余りでした

日本は相当出遅れているのが現状で、定年退職した日本人の私としては「ゼロ戦を作った日本魂を見せてやれ」と言いたいがそんなに簡単なことではない。
名古屋大学の准教授は「今は電気自動車の販売台数が少ないが、社会全体での脱炭素の取り組みも後押しして、今後は大きくシェアを伸ばしていく」とのことでした。
エンジンがモーターに代わるのは、エンジン部品などを作っている多くの下請け産業を巻き込んだ100年に一度の自動車産業の大変革で、雇用の問題など多くの課題があるそうだ。

全世界がEV化にシフトしているのだが、EVの二酸化炭素排出量はどれだけ少ないのかご存知ですか?

EVは二酸化炭素を排出しないのか?

EVとHV、ガソリンエンジン車の二酸化炭素排出量を比較

EVは車載バッテリーの電気でモーターを駆動させて走るので走行中は二酸化炭素が全く排出しないが、バッテリーに充電する電気は電力会社が発電する際に実際には二酸化炭素を排出しています。

そこで、EV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)、ガソリンエンジン車でどれだけ二酸化炭素の排出量が違うのかを比較してみた。

現在、一般的な電気自動車の平均的電費は6km/kwh※とされており、また、発電時の二酸化炭素排出量については、公表されている「CO2排出係数=0.500㎏CO2/kWh」を利用します。
❶電気自動車
1kWhの電気を作るのに0.500kgのCO2を排出し、この電気で電気自動車は6km走れるので1Km走るのに0.083KgのCO2を排出するという計算結果になります。

❷ハイブリッド車(HV)
一方、これに対してHVの代表車プリウスの実燃費を26km/L(カタログ燃費30.8)とし、ガソリン1LあたりのCO2排出量は2.322Kg(環境省の資料)とのことなのでこの燃費に当てはめてCO2排出量を計算すると、1Km走るのにCO2排出量は0.089Kgということになります。(2.322÷26=0.089 kgCO2/km)

❸ガソリンエンジン車
同様に、例えば実燃費が15km/lのガソリンエンジン車の場合で考えると、1Km走るのにCO2排出量は0.155Kgとなる。(2.322÷15=0.155kgCO2/km)

  参考(電費or燃費) CO2排出量/km
電気自動車 電費6km/kwh 0.083Kg
HV(プリウスの例) 燃費26km/l 0.089kg
ガソリンエンジン車 燃費15km/l 0.155kg

以上の計算結果でみると、現状では電気自動車のCO2排出量は、実燃費が15km/lのガソリンエンジン車の約半分であるがプリウス(HV)のCO2排出量とそれほど変わらないという計算結果になります。

さらに厳密に言えば、自動車を作ったりリサイクルする際に排出されるCO2も比較して考慮するべきであるが、話が複雑になるのでここでは割愛しました。

発電方法次第でCO2排出量は少なくなる

但し、EVのCO2排出量は電気の発電方法によってはまだまだ削減できる可能性があるのです。
発電時の二酸化炭素発生率は発電方法によって異なり、日本では火力発電などの割合が多いので高くなっているが、再生可能エネルギーなどによる発電の割合を増やせば発電時の二酸化炭素発生率を下げることが出来る。
要するに、EVのCO2排出量は発電方法を見直すことでまだまだ削減できるのです。

化石燃料による発電から再生可能エネルギー(太陽光や風力など)による発電にシフトすることで発電時のCO2排出係数を下げることが出来、そうすることで電気自動車のCO2排出量がHVよりももっと少なくすることが出来る。

新電力の中には「CO2排出量ゼロ」や排出量低減を謳ったものがあり、そうしたものに替わっていくことで電気自動車のCO2排出量を大幅に削減することが出来る。

しかし、現状ではEVの二酸化炭素排出量はガソリンエンジン車よりは少ないもののHVとそれほど変わらず、今後の発電方法の見直し、いわゆる【国のエネルギー計画推進】に期待されるところである。

EVを推進する上での課題

EVは走行時に二酸化炭素などを排出しない「ゼロ・エミッション」のクルマである一方で、現状ではガソリン車に比べて充電インフラ(設置場所や時間)や航続距離などが課題となっている。

充電インフラ整備の遅れか?
EVの普及には「鶏と卵の関係」にある充電スポットが沢山あることが大前提である。
2019年時点で充電インフラは、街中や高速道路などにさまざまな場所に設置され、全国に約3万基まで増加している。
もっと沢山ないと不安だという消費者の気持ちが購入が進まない理由ではないだろうか?
これも2019年の話では、自動車メーカーがEV車の販売に本気になっていないという見方もあったそうだが、流石に2021年の今では以下の課題等に真剣に取り組んでいる。

EVの航続距離と充電にかかる時間
トヨタとパナソニックは昨年1月に、車載用角形電池事業に関する新会社として合弁会社「プライム プラネット エナジー&ソリューションズ株式会社」を設立し、リチウムイオン電池に代わるものとして全個体電池を研究開発している。
全個体電池は1回の充電で約1,000km走行可能で、しかも充電にかかる時間も大幅に短縮できるもので、2020年代に実用化するとして開発が進んでいる。
電池の性能を向上させる技術によってこのような問題が解決されようとしている。

しかし、充電インフラの整備があまり進んでいないのも事実で、これが進まないとEVを購入する人は増えないでしょう。

雇用の問題
自動車はメーカーが組み立てをしているが、そのエンジンの部品などは下請け企業が製造しているという産業構造になっている。
ガソリンエンジン車の部品数は約3万点あるのに比べてモーターの場合には2万点ほどに減り、部品を製造している下請け産業の雇用問題にもかかわってくる。
日本では30万人の雇用が失われるという試算がされているそうだ。

また、大きな災害などで長い停電が発生した場合とか、大雪時の渋滞など立ち往生した場合等など、EVを利用する上での課題もいろいろあると聞いています。

最後に

環境省は、2050年の温室効果ガスの排出量実質ゼロ実現のため、排出量に応じて企業に税負担を課す「炭素税」を本格的に導入する方向で検討しているそうです。諸外国では既に導入している国もあり、CO2削減に向けて産業構造を転換させるためには炭素税を導入して企業に計画的な取り組みを促す必要があると考えられている。(3月1日の読売新聞より)

今回のテーマである自動車の電動化や発電時のCO2排出量削減など、地球温暖化防止策である温室効果ガスの排出量削減を進める上で避けては通れない道なので、、素晴らしい技術者が新しい技術を開発し、世界の全人類が知恵を出し合って乗り超えていく必要があると思います。
新型コロナだって全世界が協力して今乗り越えようとしているじゃないですか。

日本の技術者の方々は企業間の競争もあるだろうけれど、関連企業が国内で一致団結して世界に対抗すればきっと素晴らしいものが出来てくる筈です。
私は定年退職していて何もできませんが、せめて精一杯応援したい。

頑張れニッポンの技術者たち! 日本、いや地球の未来は君達にかかっている。

偉そうな言い方をしましたが、最後までお読みいただき有難うございました。